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2017年12月21日

消費税増税でどれくらい支出は増えるのか?またどういう対策をとるべき?

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大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

普段は個人投資家として活動しつつ、「日本人の金融リテラシーを向上させる」ことを使命として投資教育メディア『ファイナンシャルラボ』を運営しております。山口県下関市出身。

2017年8月5日に安倍首相が読売テレビの番組で、2019年10月に消費税率を8%から、10%に引き上げることを「予定通り行なっていく」と述べたことは大きな話題となりました。

2014年4月1日から、消費税が5%から8%に上がる際にも「増税前の買い込み」など騒動に発展するほど多くの人が不安に陥りました。

これから先、10%以上に消費税が上がっていく可能性はどれほどあるのでしょうか。また消費税増税による家計へのインパクトはどれほど増えていくのでしょうか。

本記事では、なぜ消費税を国はあげたがるのか、その本質的な原因を紐解き、これから十中八九上がって行くであろう消費税に対して、私たちが今からどのような対策を取っておくべきなのかについてご紹介いたします。

そもそもなぜ国は消費税率を上げたがるのか?

国が消費税率を上げたい最大の理由は、大きく2つあります。

まず、1つ目が、少子高齢化による税収減と社会保証給付金の増加です。

少子高齢化によってなぜ、税収減につながるのか、それは国の税収のほとんどが所得税、法人税、消費税によって賄われているためです。

高齢者が増えるということは、それだけ定年して働かなくなる人が増えるということになります。つまり、所得税が減るということになります。

また、高齢者が増えることにより、年金や医療、介護などに使用される社会保証給付費の負担がより大きくなっていきます。

次の図は、私たちの支払う社会保険料と、毎年使用される社会保障給付金の差を示したグラフです。

消費税増税でどれくらい支出は増えるのか?またどういう対策をとるべき?_001

【※画像引用元:財務省「日本の財政を考える」

少子高齢化の影響により、年々私たちの社会保険料による収入と、毎年支払う社会保障給付費の差が大きくなってきていることが分かります。実はその多くは借金で賄われています。

つまり、このまま少子高齢化が進むにつれて、税収は減り、社会保障給付費の増加により、日本は毎年多くの借金を積み上げていくことになってしまいかねません。

この状況を食い止めるためにも、税収のアップは政府にとって急務であり、その税収アップにつながる大きな一手が消費税の増税なのです。

消費税は最も安定した税収

税収は主に所得税、法人税、消費税で賄われていますが、その中でも一番経済の影響を受けづらい安定的な収入となるのが消費税です。

次のグラフは国の主な税収である所得税、法人税、消費税、全体の税収の推移を表したグラフです。

消費税増税でどれくらい支出は増えるのか?またどういう対策をとるべき?_002

【※グラフ引用元:財務省「一般会計税収の推移」

グラフを見ると、所得税や法人税は年によって大きく上下しているのに対し、消費税は、1997年4月と2014年4月に消費税率がアップした時以外を除いては大きな変化はなく、安定的な収入となっていることが分かります。

所得税や法人税による収入は経済の動向(景気の良し悪し)に大きく左右されます。

しかし、消費税は経済に左右されないことから、国としては、消費税をあげることで安定的な収入の増加が見込めます。

まさに、国にとっては一番信頼できる税収入と言えるでしょう。

このまま少子高齢化が進めば、さらに国の財務は悪化し、消費税が10%以上にあがっていくことが予想されます。

消費税増税による家計へのインパクトはどれくらいになるのか?

たった2%の増税と言えども、家計への影響は甚大です。

例えば次の表は、2016年における「二人以上の世帯」「単身世帯」の月間消費支出の金額です。

この金額をベースに消費税増税のインパクトを考えると次のようになります。

  月間消費支出額(円) 消費税額(円)※8% 消費税額(円)※10% 差額(円)
二人以上の世帯 282,188 22,575 28,218 5,643
単身世帯 242,425 19,394 24,242 4,848

【※参考元:総務省「家計調査(平成28年度)」

二人以上の世帯で5,643円、単身世帯で4,848円の支出増加となります。

1ヶ月分では少なく感じる方も多いかもしれませんが、1年で67,716円(二人以上の世帯)、58,176円(単身世帯)の負担増と考えるとたった2%でも大きなインパクトが家計にかかることが分かると思います。

また、消費税増税によるインパクトは消費の額が増えるほど大きくなります。

そのため住宅(建物)や分譲マンションなど大きい額の消費を行う場合には、消費時期に注意が必要です。

例えば購入した土地(※土地には消費税がかからない)に2,000万円の家を建てたとしましょう。

その家の引き渡しが消費税増税が行われる2019年10月1日以降である場合には、消費税が10%かかってきてしまいます。

8%の場合には、160万円だった消費税が、10%では200万円となり、40万円も負担が増えてしまいます。

このように、収入が今までと同じであるならば、たかが2%といえども長い目で見れば大きなインパクトがあるという認識を持っておく必要があります。

消費税はまだまだ上がる可能性はある!

消費税10%という税率は、世界の先進国の中ではまだまだ低い方です。

また、このまま少子高齢化が進めば消費税が10%以上に引き上げられるのも時間の問題だと言えます。

消費税増税による支出の増加は止めることができませんが、私たちの収入は自分のやり方次第、行動次第で少しずつでも増やしていくことができます。

いつおこるかも分からない、消費税増税にその都度翻弄されるのではなく、起きてもそれをカバーするだけの収入増加がある状態にしておくことがこれからの時代を生き抜くために必要な考え方と言えます。

まだ消費税が8%の今だからこそこそ、将来消費税増税によって失われてしまう収入や貯金を、投資に回して、来たる支出の増加に備えるべきだと言えるでしょう。