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2017年12月21日

今の会社で働き続けて、老後までにいくら貯めることができるのか?

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大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

普段は個人投資家として活動しつつ、「日本人の金融リテラシーを向上させる」ことを使命として投資教育メディア『ファイナンシャルラボ』を運営しております。山口県下関市出身。

会社員にとって、定年後の生活への不安は切っても切れないものです。

老後への不安から生活を切り詰めて貯金をしたり、積立型の保険に加入したりしている方も多いと思います。

では、一体老後に問題なく人並みの生活を送るためにはいくら必要なのかを計算したことはありますか?

本記事では、平均年収程度のサラリーマンが老後に備えていくらぐらい貯めることが可能なのか?

また、それの貯蓄額で老後を暮らしていくことは可能なのか?について詳しく解説していきます。

老後に人並みの生活を送るためには60歳までにいくらの貯蓄が必要なのか?

老後までにいくら貯めなければいけないのかを算出するためには、まずはいくらぐらいあれば、老後に人並みの生活を送ることが可能なのかを、目標値として知っておく必要があります。

次の条件で、老後に平均的な生活を送るために必要な貯蓄額を算出すると、最低でも2,214万1,248円が必要であるということが分かります。

  • 平均的な消費支出(60歳〜男女平均寿命まで)
  • 平均的な年金受給額(65歳〜男女平均寿命まで)

また、体力や健康、大病の可能性などを考慮して、少しゆとりを持って老後を暮らすためには一般的に月に約30万円ほど必要だと言われています。

これを元に計算しなおすと、60歳までに約4,158万円の貯蓄が必要になります。

詳しい計算は次の記事を合わせてご覧ください。

>>「平均年収程度のサラリーマンが定年まで勤めた場合にもらえる年金で将来裕福に暮らせるのか?」

しかし、総務省統計局の「平成28年度家計調査報告(貯蓄・負債編)」によれば、現実はそれほど甘くないということが分かります。

60歳以上の平均貯蓄額は1,551万円であり、そこから平均負債額を引くと、純粋な貯蓄額は741万円となります。

ゆとりを持った生活どころか、平均的な水準であっても60歳までに2,214万1,248円を貯めることが難しいのが現状のようです。

【60歳までの貯蓄別】老後の生活水準の目安

60歳までに年金受給を除いて、いくら貯蓄があれば、どのような生活ができるのかを一覧にまとめてみました。

60歳までの貯蓄額 生活水準の目安
2,000万円以下 消費支出が平均以下の生活。生活するだけでいっぱいいっぱい。アルバイトや定年後の再雇用などで少しでも収入を得ていく必要がある。
2,000万1円以上〜3,000万円以下 平均水準程度の生活が可能。生活に必要不可欠な支出をまかなうことができる。アルバイトなどで収入を得なくても問題ないが、贅沢(旅行など)は期待できない。
3,000万1円以上〜4,000万円以下 平均水準以上の生活が可能。生活に必要不可欠な支出に+2〜3万円のゆとりができる。年に1回旅行をしたりすることができるが、大病や介護などもしもの時に対応することが難しく、不安が残る。
4,000万1円以上〜5,000万円以下 少しゆとりを持った生活が可能。生活に必要不可欠な支出に+5〜7万円ほどのゆとりができる。この程度の貯蓄があれば多少の贅沢をしても問題ない。しかし、大病や介護など、もしもの時の対応を完全にカバーはできないため不安が残る。
5,000万1円以上〜 余裕を持った生活が可能。生活に必要な支出に7万円〜10万円ほどの余裕ができる。もし余裕をもった老後生活を送りたいのであれば、この程度はあったほうが心強い。

生命保険文化センターが行なった「平成28年度生活保証に関する調査」によれば、ゆとりある生活のための資金用途として次の項目が上位にあがっています。

1位:旅行やレジャー
2位:身内との付き合い
3位:趣味や教養

【※参考元:公益財団法人生命保険文化センター「平成28年度生活保証に関する調査」

このように老後に余裕を持った生活を謳歌するためには、生活に必要不可欠な支出(家賃や光熱費、食費、医療費など)の他にプラスで7万〜10万が必要だと言われています。

つまり上表で言えば5,000万円以上の貯蓄が60歳の時点で必要だということになります。

実際に月にいくら貯金をすれば良いのか?

では、60歳から平均的な水準を送るためには、月にいくらぐらいの貯金をしておく必要があるのでしょうか?

単純に計算すると次のように1ヶ月の貯蓄額の目安が計算できます。

  • 22歳〜60歳まで38年間を月換算すると、456(ヶ月)
  • 1ヶ月の貯蓄額の目安:2,214万1,248(円) ÷ 456(ヶ月)=4万8,555円

22歳で就職した時から貯蓄を始めて、60歳までで2,214万1,248円を貯めるためには毎月欠かさずに4万8,555円貯め続ける必要があります。

また、給料が上がり少し家計に余裕が出てくる30歳から貯蓄を始めて、60歳までで2,214万1,248円を貯めるためには、同様に計算すると毎月欠かさずに6万1,503円を貯め続ける必要があります。

さらには、平均的な水準ではなく余裕を持った老後生活を送るためには、60歳までに5,000万円の貯蓄が必要になります。同様に計算すると、22歳から、なんと10万9,649円を貯め続けなければ、60歳で目標額を貯めることはできないという結果になります。

月に10万はどう考えても、現実的ではありません。

むしろ、平均水準であっても毎月4万〜6万を貯金し続けるというのは非常に難しいと思います。

会社の給料だけでは老後対策は難しい

以上の結果から、余裕ある老後生活を送るために、むしろ平均水準の生活を送るのでさえ、貯金だけでは老後までに十分な貯蓄をすることは難しいと言えます。

また、今後年金受給開始年がさらに引き延ばされたり、受給額がカットされたり、様々なことが予想されます。そんな事態に狼狽することのないように、今のうちから「資産をどのように増やして行くのか?」について真剣に考えるべきだと思います。