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2018年2月6日

保険は資産運用には向いていない商品?

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大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

普段は個人投資家として活動しつつ、「日本人の金融リテラシーを向上させる」ことを使命として投資教育メディア『ファイナンシャルラボ』を運営しております。山口県下関市出身。

将来のために資産運用を考えるとき、預金や株式投資だけでなく保険への加入を検討しようと考える人も多いのではないでしょうか。

たとえば学資保険や養老保険は、万が一のときの保障だけでなく、満期になれば支払ってきた保険料の総額を上回る金額が戻ってきます。

しかし、保険に加入する本来の目的は万が一のときに保障を受けることであり、資産運用は本来の目的ではありません。

保険には運営のためのコストがかかり、そのコストは私たちが支払った保険料から負担しています。

そのため、実は見かけ上は資産運用が出来ているようで実は損をしてしまっているなんてことがよくあります。

しかし、保険に対する信用の高さから、保険で資産運用をしておけば安心だと思っている人がほとんどだと思います。

本記事では、そんなほとんどの人が知らない保険の真実について解説していきます。

保険の本来の姿とは?

保険とは、起こる確率は低いものの一度起きてしまえば経済的ダメージが大きい事象に備えるためのものです。

たとえば火災保険は、火災が起きたことで被る損害を保険金で補うために加入します。

1年分の保険料を支払って1年間火災が起こらなければ、保険料は掛け捨てになってしまいます。

いわば損をしたことになるわけですが、「火災が起こらなかったから損をした」と思う人はいません。

これが保険の本来の姿です。

生命保険も同様で、世帯主が死亡したときや病気になったときの収入の減少に備えることが目的です。

しかし、加入者の立場としては保険料が掛け捨てになると損をした気になるため、保険料が掛け捨てにならない保険が人気を集めています。

学資保険や養老保険は、満期になるとそれまで支払ってきた保険料の総額を上回る保険金を受け取ることができ、貯蓄のような役割を果たしています。

このような保険を資産運用の手段として活用するときは、支払う保険料と受け取る保険金の関係について理解しておかなければなりません。

支払う保険料と受け取る保険料の関係

保険会社は加入者から保険料を集めて、ケガ、病気、死亡の場合や満期のときに保険金を支払います。

契約時に約束した保険金を支払うため、保険会社は集めた保険料を運用します。

ここで知っておきたいことは、保険料のすべてが将来の支払いの原資に充てられるわけではないということです。

加入者が支払う保険料は「純保険料」と「付加保険料」で構成されています。

このうち、将来の保険金の支払いの原資になるのは「純保険料」の部分だけです。

「付加保険料」は保険会社を運営するための費用、つまり保険の勧誘、営業、広告宣伝などの経費や、資金を運用するための経費に充てられます。

預貯金に比べて多少運用利率が高いとしても、運用する前に元手が減らされることで、資産運用としては損をすることになってしまいます。

このように、実際に支払う保険料と受け取る保険料の関係を紐解いて見ると、資産運用の手段として保険は適していないことがはっきりと分かると思います。

では、なぜファイナンシャルプランナーはこういった保険を「将来のため」とすすめるのでしょうか?

ファイナンシャル・プランナーが保険をすすめる理由

資産運用について専門家のアドバイスを受けようとしたとき、銀行や証券会社などの金融機関ではなく、ファイナンシャル・プランナー(FP)に相談するという人が増えつつあります。

銀行や証券会社に行くと株式や投資信託を買わなければならないのではないかというイメージがあって、中立的な立場のFPに相談する人もいるようです。

FPは顧客の立場に立って、中立の立場から最適な資産運用のアドバイスをすることが本来の役割です。

しかし、残念ながら、必ずしもそのようにはなっていないのが実情です。

最適な資産運用のアドバイスを期待してFPに相談したとしても、多くの場合は保険の加入をすすめられます。

それは多くのFPが保険会社から販売手数料を受け取っているからです。

FPが顧客に保険を紹介し、顧客がその保険に加入すると、保険会社からFPに一定額の販売手数料が支払われます。

この販売手数料は、私たちが支払っている保険料の一部から支払われています。

FPは数千円から1万円ほどの相談料で、場合によっては無料で顧客の相談を受けていますが、日本では資産運用をFPに相談する人はまだまだ少なく、相談料だけでは十分な収益にはなりません。

そこで、保険会社から受け取る手数料を収益の柱とせざるを得ない事情があるのです。

もちろん、保険の加入をすすめるFPばかりではありません。

相談料だけで収益をあげて、顧客の立場に立ってアドバイスをするFPもたくさんいます。

しかし、FPが資産運用の方法として保険をすすめてくることには、販売手数料をめぐる業界の事情があることは無視できません。

中立的なアドバイスを求めてFPに相談するときは、業界の事情も考慮してどこの会社にも属さず、第三者的な視点で提案してくれるFPを選ぶことをおすすめします。

保険は資産運用ではなく万が一の備えとして捉えるべき

ここまでお伝えしたように、保険は資産運用の手段としては適していません。

多くのFPが保険をすすめるのは販売手数料が得られるからであって、資産運用として優れているという理由からではありません。

また、今現在政府が進めているインフレ政策が進むにつれて、物価はどんどん上昇し、貯蓄性のある保険は価値を失っていきます。

もし保険を資産運用として活用していくのであれば、今現在の円の価値で将来いくらお金が入ってくると計算するのではなく、将来のインフレによる円の価値の損失を含めて、それを上回る利益が入ってくるかどうかを計算して判断する必要があります。

実際に、ほとんどの貯蓄性の保険はそういったインフレによる損失を含めると全く利益にならなものばかりです。

そのため、資産運用の手段として貯蓄性のある保険を選ぶのはあまりおすすめできません。

もし万が一の際の備えとしての保険と資産運用を効率よく行っていきたいのであれば、安定収益も得られ、かつ生命保険にも加入ができてしまう不動産投資がおすすめです。