広告枠
    FinancialLabTOP > 資産運用のQandA > 転職は本当に給料アップにつながる有効な手段なのか?リスクを含めて徹底検証!
2017年12月21日

転職は本当に給料アップにつながる有効な手段なのか?リスクを含めて徹底検証!

The following two tabs change content below.
大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

普段は個人投資家として活動しつつ、「日本人の金融リテラシーを向上させる」ことを使命として投資教育メディア『ファイナンシャルラボ』を運営しております。山口県下関市出身。

「給料が安い」と不満に感じた時に選択肢としてまず思い浮かぶのが「転職」です。

しかし、本当に転職によって「給料のアップ」が可能なのでしょうか?

本記事では、転職が給料アップをするのに有効な手段なのか、リスクなどを含めてご紹介いたします。

給料への不満からの転職が多数

厚生労働省の行った「平成28年雇用動向調査」の結果によれば、男性の転職の理由として最も多いのが「給料等収入が少なかった」であり、実際に転職により給料が増加した人の割合は全体の35.3%、逆に減少した人は34.1%、変わらないという人は28.8%となっており、転職したとしても給料増加につながる人は約35%程度となっています。

また、給料が増加した人の中で、1割以上の給料の増加が見られた人の割合が23.1%、1割未満の増加が12.2%となっており転職によって給料を増加させた割合は転職者全体の約2割程度というのが現状です。

【※参考元:厚生労働省「平成28年度雇用動向調査」

給料の高い職種と給料の低い職種

厚生労働省が行った「平成28年賃金構造基本統計調査」によると、給料が一番高い業種は、男性で「金融業、保険業」(466.4万円)であり、女性では「教育、学習支援業」(304.2万円)となっています。また、男性、女性それぞれの給料の高い職種と給料の低い職種のベスト3は次表のようになっています。

表1、給料が高い職種ベスト3(男性・女性)

ランク 男性 女性
1 金融業、保険業(466.4万円) 教育、学習支援業(304.2万円)
2 教育、学習支援業(435.0万円) 情報通信業(300.0万円)
3 学術研究、専門・技術、サービス業(397.8万円) 学術研究、専門・技術、サービス業

【※参考元:厚生労働省「平成28年賃金構造基本統計調査」

表2、給料が低い職種ベスト3(男性・女性)

ランク 男性 女性
1 宿泊業、飲食サービス業(271.1万円) 宿泊業、飲食サービス業(196.7万円)
2 運輸業、郵便業(284.5万円) 生活関連サービス業、娯楽業(288.4万円)
3 生活関連サービス業、娯楽業(288.4万円) 製造業(215.5万円)

【※参考元:厚生労働省「平成28年賃金構造基本統計調査」

金融業や保険業のように、営業による成果報酬制度をとっている業種や、教育や学術関連の業種が給料が高い傾向があります。

一方で、飲食やホテル、運輸、娯楽などサービス業と呼ばれる業種が全体的に給料が低い傾向があると言えます。

会社の規模別の給料の格差

勤めている会社が大企業か、中小企業かなど、会社の規模によっても給料は大きく変わってきます。

厚生労働省が行った「平成28年度賃金構造基本統計調査」によると、次図のように、大企業の平均賃金が中小企業の約1.23倍、小企業の約1.48倍となっています。

【※参考元:厚生労働省「平成28年度賃金構造基本統計調査」

高い給料を転職で得るためにはどうすればいいの?

転職によって今よりも高い給料を得るためには、主に次の条件を満足する必要があります。

  • より給料の高い業種(金融、保険、教育、学術・技術など)
  • 大企業

しかし、単に給料が高いからと、金融業や保険業のように給料の高い業種を選ぶのは非常にリスキーです。

なぜなら、高給の業界は成果報酬型の給料体型をとっているところが多く、成果が上がらないと逆に給料が下がってしまったり、今以上の労働時間になってしまう可能性も考えておく必要があるためです。

また、給料が高い業種のもう1つの特徴が学術的な専門性です。

教育支援や学術、技術などを研究したりする高度な専門職は給料が高い傾向にあります。

一方で、転職を考えた段階から、このような専門職を志すためには、教員免許などの専門資格を取得しなければならなかったり、学位が必要であったりと、転職のハードルが高いというのが特徴です。

また教師の長時間労働が度々問題視されているように、今以上の労働時間になってしまうリスクもあります。

そのため、教育や学術・技術の分野を転職先として選ぶのであれば、少なからず転職先の分野について勉強できるほどの情熱と時間が費やせることや、その分野に対して「興味がある」「好き」ということが重要になってくると言えます。

転職に際して考慮すべきリスクとは?

給料の高さ低さだけで転職を決めてしまうのはあまりにリスキーです。

なぜなら転職によって変化するのは給料だけではないからです。

次のようなリスクを考慮していかなければなりません。

表2、転職時に考慮しなければならない主なリスク

給料の増減 全体の約35%が給料増加(1割以上の増加は約23%)、つまり転職による給料の大幅な増加はあまり見込めない。
勤続年数がリセットされる 各種ローンの審査通過率が下がる可能性がある。一般的に審査通過条件として勤続年数が2〜3年以上という項目があるローンが多い。
労働時間の増加 給料の良い業界ほど、今以上の労働時間となってしまうリスクがある。そのため、給料は上がっても時間がないという状況になってしまうリスクがある。

「給料アップ」が目的の転職はリスクが高い

多くの人が「給料アップ」を目的に転職をされていますが、実際は全体の約3割程度しか給料アップができていないというのが現状です。

また、転職によって給料アップは可能だと言えますが、それには労働時間や、専門知識の勉強、など多くの条件があったりします。

また、勤続年数がリセットされるため社会的な評価も落ちてしまうリスクも考慮しなければなりません。

「人間関係」や「労働環境」など給料以外での問題による転職はやむを得ないと言えますが、「給料が安い」ということから転職を考えているのであれば、一度今の会社にいながら、今の環境において副収入を得られる効率的な手段がないかを検討してみてはいかがでしょうか。