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2017年12月21日

会社がもし倒産・破産したら在職中の従業員はどうなるのか?

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大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

普段は個人投資家として活動しつつ、「日本人の金融リテラシーを向上させる」ことを使命として投資教育メディア『ファイナンシャルラボ』を運営しております。山口県下関市出身。

 「自分の会社が倒産したら私はどうなるんだろう?」そんな不安にかられたことはありませんか?

本記事では、実際に自分の勤める会社が倒産した際にどのような状態になってしまうのか、また未払いの給与や、退職金、失業手当、再就職などは一体どのようになってしまうのか、について詳しく解説していきます。

会社の倒産により解雇された場合の社員の処遇

突然の解雇を受け、やはり不安なのは「未払い給与」「退職金」「失業手当」などの金銭面です。

全てもらうことはできるのでしょうか?正しい知識があれば、きちんと対応ができます。

ご自身がどのケースに当てはまるのかを確認してください。

順に解説を致します。

未払い給与は支払われるのか?

未払いの給与は「労働債務」と呼び、会社の建物、土地、機材、商品などの財産から優先的に社員の給与の支払いに充てるよう法律で定められています。

しかし、倒産時には銀行や取引先などの他の債権者がこぞって債権の回収に押し掛けるため、本来ならばもらえるべき物が先に取られないよう、迅速な行動が不可欠です。

会社に労働組合がある場合は加入をし、無ければ結成をして、個人ではなく団体交渉権を用いて話し合いをするのが効果的です。

また、勤めていた先が1年以上事業活動をしている会社で、正式な倒産手続きを経ている場合は、国が会社に代わって立て替え払いをする「未払い賃金立て替払い制度」を利用できます。

年齢により限度額が決められていますが、給与の8割が労働者健康福祉機構から立て替え払いされます。

退職金は支払われるのか?

倒産後、会社の資産を分配する時は優先順位があります。

優先順位が高い順に並べると、次の様になります。

税金>金融機関からの借り入れ返済>社員への給与、退職金>管財人への給料>一般債権

退職金も給与と同じで法律により社員が優先的に回収できることになっていますが、そもそも会社が税金の支払いで資金が尽きてしまった場合、当然退職金は支払われません。

ただし、勤めていた会社が中小企業で、「中小企業退職金共済」などに退職金の積み立てをしていた場合は、例え会社が倒産して資金が尽きても、支払先は共済機構なのでほぼ確実に支払ってもらえます。

しかし、退職金を会社が独自に積立をしていた場合、回収できる可能性は非常に低いと言えます。

失業手当はいつ、どれくらいもらえるのか?

倒産による失業は会社都合となるため、「特定受給資格者」に該当します。

7日間の待機期間のあと、離職届を提出した約1か月後から1度目の失業給付を受けることができます。

基本手当の金額(日額)は原則として離職直前の6か月間の毎月の賃金の総額を180で割った金額に所定の給付率を乗じて算出されます。

また、年齢区分により日額の上限額が決められています。

所定給付日数は被保険者であった期間と、年齢により差があります。

例えば、離職時の年齢が35歳、賃金日額が1万2000円、被保険者の期間が13年の従業員だった場合、基本手当の日額は6000円で、所定給付日数は210日です。(※平成27年8月1日からの金額設定による計算に基づく)

なお、離職票の退職理由が「会社都合」になっていない場合は「特定受給資格者」に該当になりません。

相違がある場合はすぐに訂正してもらう必要があります。

もし突然解雇された時に最初にとるべき行動は?

まずは会社から離職票を貰い、新しい就業先を見つけることです。

しかし、35歳以上の転職は「35歳転職限界説」の崩壊が叫ばれる昨今でも、難しいと言わざるを得ません。

35歳以上ともなると、今まで培ってきた職務上のスキルや即戦力を求められますが、そもそも違う会社で、それまでの経験が通用するかどうかの問題があります。

経験のない異業種への転職は、20代であればポテンシャル採用もあり得ますが、35歳以上の年代ではまず難しいでしょう。

ましてや転職の準備ができない突然の解雇による転職活動ならば、非正規雇用者として働くことも視野に入れるべきでしょう。

いつ会社が倒産しても良い準備を!

会社の倒産による突然の解雇。考えたくありませんが、転ばぬ先の杖として心構えをすることは無駄にはなりません。

もし無事転職に成功したとしても、転職者の約半数の方の年収は転職前よりも減っています。安定して収入がある今のうちに少額からでも資産運用をするなり、仕事上の専門分野の資格を取るなどの準備が必要です。転職活動時に大きな助けとなるでしょう。

また、資産形成をしておけばいざという時も新たな分野の勉強をする資金ができます。

何よりも自分自身の心の支えになるでしょう。今できることから是非始めてみてください。