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2018年6月23日

株式投資初心者のための分かりやすいキャッシュフロー計算書の見方、読み方

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大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

普段は個人投資家として活動しつつ、「日本人の金融リテラシーを向上させる」ことを使命として投資教育メディア『ファイナンシャルラボ』を運営しております。山口県下関市出身。

P/L(損益計算書)、B/S(貸借対照表)の情報のみで投資先を選んでる人もいるのではないでしょうか?

しかし、P/LとB/Lの他に「キャッシュフロー計算書」の閲覧も忘れてはなりません。

なぜなら、P/L、B/Sに載ってない、企業の倒産リスクを判断するのに大切な情報が載っているからです。

本記事では、キャッシュフロー計算書の概要、株式投資をするときに見るべきポイントを紹介します。

キャッシュフロー計算書とは?

キャッシュフロー計算書は、現金預金の出入り状況が分かる書面です。

これは、黒字倒産の恐れがない会社か見極めるときに使えます。

黒字倒産とは「損益計算書上は当期純利益が出ているのに倒産」する状況を意味します。

金額を当てはめて具体例を見てみましょう。

  • 資産の合計額:100万円(そのうち現金預金が10万円)
  • 負債の合計額:80万円
  • 純資産の合計額:20万円
  • 費用の合計額:40万円
  • 収益の合計額:60万円

上記の場合、「収益60万円-費用40万円」で20万円の黒字です。

ただ、借入金・家賃・水道光熱費など本日中に現金で50万円支払わなければならないとします。

しかし、現金預金は10万円しかなく現金に変えられる資産はありません。

その結果、黒字なのに返済が滞ってしまい倒産に陥ります。

このように、損益計算書・貸借対照表の記載内容が良くても、企業が倒産する可能性は十分あるので気を付けましょう。

株式投資において見るべきポイントは?

株式投資において、キャッシュフロー計算書を見るのは非常に大事です。

とくに、これから紹介する3つのキャッシュフローは重要なポイントなのでお見逃しなく!

営業活動キャッシュフロー(営業CF)

ビジネス活動(本業)でのお金の出入りを示した金額部分を指します。なお、主な内容は下記の通りです。

減価償却費

減価償却とは、固定資産の価値が下がるときに発生する費用です。「借方:減価償却費××/貸方:現金」の仕訳が発生したときに、キャッシュフロー計算書に記載されます。

貸倒引当金の増減

貸倒引当金は、取引先が倒産をして売上金を回収できないための保険として積み立てる金額です。

棚卸資産の増減

棚卸資産は、主に保管してある在庫を指します。飲食店だと食材、アパレル店だと販売する衣類などです。

買掛金・支払手形の増減

仕入時に発生した買掛金・支払手形の代金を支払ったときも、キャッシュフロー計算書に記載されます。

売掛金・受取手形の増減

売上時に発生した売掛金・受取手形の代金を支払ったときも、キャッシュフロー計算書に記載されます。

受取・支払利息の増減

受取・支払利息は「銀行口座の利息」などを指します。ただ、営業活動以外の利息は含まれません。

法人税等の支払

法人税等の税金を支払ったときも、キャッシュフロー計算書に記載します。ただ、途中で支払額が変わった場合は、決算時に修正仕訳を忘れずにしましょう。

営業活動キャッシュフローの数値が大きいほど、営業活動で稼いだことになるので良い会社だといえます。

投資活動キャッシュフロー(投資CF)

固定資産や有価証券などを利用した投資活動によって、どのぐらいのお金の出入りがあるか示したものです。主な内容は下記の通りです。

固定資産の増減・売却

固定資産とは「備品、車両運搬具、機械装置」などです。固定資産の購入・処分時、売却時にお金を受け取った(支払った)場合に、キャッシュフロー計算書へ記載されます。

有価証券の増減・売却

有価証券とは「株、債券」などです。有価証券の購入・処分時、売却時にお金を受け取った(支払った)場合、キャッシュフロー計算書へ記載されます。

投資活動キャッシュフローは、営業活動キャッシュフローの金額より小さい方が良いです。

もし、投資活動キャッシュフローの方が大きい場合は、投資の方が本業より稼げていることになるので注意しましょう。

財務活動キャッシュフロー(財務CF)

営業活動や財務活動を維持し続けるための財務面において、現金預金出入りを示したものです。主な内容は下記の通りです。

借入金の増減

お金を借りたとき、返済するときは現金預金が動くためキャッシュフローに記載します。なお、借入金は1年以内に返済する「短期借入金」。1年以上かけて返済する「長期借入金」の2種類です。

自社株式発行で入ってきた収入

自社株式を発行し、株主が出資したお金を発行主が手に入れた場合もキャッシュフローに記載します。

自社株式購入

自社の株式を購入するときも、現金預金が動くため金額を書く必要があります。ただ、個人のお金で購入したか会社のお金で購入したかによって、記載方法は異なるので気を付けましょう。

配当金の支払い

株を持っている人へ配当金を支払った場合も記載します。企業によって、配当時期・回数は異なりますが、年1~2回程度配当日を設けている企業が多いです。

受取・支払利息の増減

貸付金・借入金の利息を受け取ったり支払ったりした場合もキャッシュフロー計算書に載せます。ただ、さきほど話した営業活動関連で発生した利息とは、別々に記載してください。

財務活動によるキャッシュフローの数値も、営業活動によるキャッシュフローの数値より小さい方が優良企業だといえます。

キャッシュフローがプラスになっていても「借入金」など負債によって増えている場合があるので気を付けましょう。

現金同等物

現金同等物は価格変動リスクが低く、かつ3カ月以内の短期投資を指します。

3カ月以内に満期となる定期預金、コマーシャルペーパーなどです。

こういう企業が投資先としておすすめ!

まず、営業活動によって現金預金がたくさん増えている会社を見つけましょう。

その後、投資・財務活動の各キャッシュフローよりも、営業活動のキャッシュフローの金額が大きいかも比べてください。

逆に借入金などの負債、本業以外でキャッシュが増えている会社は要注意です。

資金繰りが上手くいかなくなった瞬間、倒産する恐れがあります。

ぜひ、本記事のように、キャッシュフロー計算書をしっかりと確認し、あなたに合う投資先を探してみてください。