広告枠
    FinancialLabTOP > 資産運用について学ぶ > 金投資 > 金投資とプラチナ投資、2つの投資対象としての違いについて解説
2018年3月7日

金投資とプラチナ投資、2つの投資対象としての違いについて解説

金投資とプラチナ投資はどう違うの?
The following two tabs change content below.
大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

普段は個人投資家として活動しつつ、「日本人の金融リテラシーを向上させる」ことを使命として投資教育メディア『ファイナンシャルラボ』を運営しております。山口県下関市出身。

その希少性などから価値を認められている鉱物は金の他にもあります。

その代表格がプラチナです。

プラチナも金と同様に宝飾品や、工業分野などで使われる他、投資対象としても取り扱われている。

本記事ではそんな金投資とプラチナ投資にどのような違いがあるのかについて、詳しく解説していきます。

金投資とは?

お金などの資産を金に変えて保有し、売買差益を得ることが金投資です。

金投資とは一体どのような投資なのかについて、詳しくは次の記事をご覧ください。

>>「金投資とは一体どんな投資?」

プラチナ投資とは?

プラチナ投資とは、金投資と同様に、お金などの資産をプラチナに変えて保有し、売買差益を得ることを言います。

次のグラフは1981年から現在までのプラチナの価格の推移を表したグラフです。

プラチナ投資_推移

【参考元:三菱マテリアル株式会社GOLDPARK「プラチナ価格チャート(1981〜現在)」

このグラフのように、プラチナの価格も金と同様に常に動いているため、金と同様に投資対象として扱われています。

また、プラチナの価格は金とある程度連動して常に動いており、金とプラチナの価格差などに注目している投資家も多いと言われています。

一見プラチナも鉱物としての性質や価格が違うだけで金と同じような投資対象だと考えている方が多いと思いますが、実際に金とプラチナは鉱物や価格だけではなく投資対象としても全くの別物です。

次に金とプラチナの投資対象としての違いについてご紹介していきます。

投資対象としての金とプラチナの違いとは?

金とプラチナは価格がある程度連動して動いていることから、プラチナ投資はよく金投資と同一視されますが、実は鉱物としても、投資対象としても金とプラチナには大きな違いがあります。

一番の違いは、通貨としての側面があるかどうかです。

かつて1971年までは日本も米国も金本位制という貨幣制度を採用していました。

金本位制とは、円やドルなどの通貨を発行する中央銀行が、発行する円やドルと同額の金を保有することによって円やドルの価値を金によって保証する制度のことです。

つまり、わかりやすく言えば、金本位制を採用していた頃には円やドルなどの通貨を銀行に持っていくとそれと同等の価値のある金に交換することができたのです。

このように、金には貨幣の価値を保証してきたという通貨としての側面がありますが、プラチナにはそれがありません。

ここが投資対象として大きく違う点です。

一般的に金やプラチナなど投資の対象にされるものの価値は人々の不安な気持ちに呼応してその価値が高騰したり下落したりと変化します。

例えば、日本が経済破綻するという噂が流れると、人々は「日本円が価値を失うのではないか?」と不安に陥ります。

その結果「日本円が価値を失う前に金やプラチナなど世界共通の価値のある資産に変えておこう」という風に、不安な気持ちに呼応して、円以外の投資対象物が買われ、価値が高騰していきます。

金やプラチナといった全世界で共通に価値が認められている現物資産は、有事の時に買われやすく価値が高騰しやすいという性質を持っていますが、実際に有事の際に買われやすいのは昔から通貨としての側面を持っていた金であり、プラチナではありません。

金本位制ではなくなった今でも各国の通貨を発行している中央銀行が資産の一部として金を保有していることや、プラチナを資産の一部として保有している中央銀行が無いというからもその金の信頼性の高さとプラチナの信頼性の低さを伺い知る事ができます。

確かにプラチナは金と同様にその希少性から全世界で価値を認められた鉱物であり、価格も同じように変化していることから投資対象として特に金と違わないと思われがちです。

しかし、プラチナは通貨としての側面がなく、金に比べて価値の信頼性に欠けています。これが投資対象としての金とプラチナの大きな違いです。

また、これ以外にも金とプラチナには次のような違いがあります。

プラチナに投資を考える際には、こういった金とプラチナの違いについて正しく理解しておくことが必要です。

市場規模の違い

プラチナの年間産出量は約200トンほどですが、金の年間産出量は約4,000トンです。

年間産出量だけでみてもプラチナは金の20分の1程度です。

また、有史以来、人間が採掘し地上に流通している総生産量は、プラチナが約7,000トン、金が約183,600トンと推定されており、プラチナは金の26分の1程度しか流通していないという事になります。

そのため、市場規模が金に比べて圧倒的に小さいというのもプラチナと金の大きな違いです。

用途

金は工業製品や医療などに使われてはいるものの、その使用用途の大半(70〜80%程度)を宝飾品と投資が占めます。

一方で、プラチナは宝飾品としての用途はあるものの、金ほどではなく、その用途の大半(40%程度)が触媒として工業製品に使われています。投資対象となっているのは全体の流通量のほんの数%程度です。

このように、用途としてもプラチナと金には大きな違いがあります。

価格変動の仕方

先ほどプラチナは金よりも市場規模が圧倒的に小さい事をご紹介しましたが、市場規模が小さいという事はそれだけ世界情勢や世界経済の動向に応じて、大きく価格変動しやすいという事になります。

そのため、資産性という観点から見ると、金に比べてプラチナは不安定だと言えます。

例えば円やドルなど通貨で考えて見ればわかりやすいと思います。日本円やドル、ユーロのように流通量が多く、市場規模が大きいものに比べて、トルコリラや南アフリカランドなど流通量が少ない物に関しては価値の変動幅が大きくなる傾向があります。

次のグラフは金とプラチナの値動きの推移を比較したものです。

(左側が金、右側がプラチナ)プラチナの方が金に比べてより大きな価格変動をしているということがよくわかると思います。

【参考元:三菱マテリアル株式会社GOLDPARK

このように、市場規模が少ないということは、それだけ金に比べて不安定で価値の変動が大きくなるという事なのです。

こういった価格変動の大きさについても、プラチナと金には大きな違いがあります。

金投資は保守的、プラチナは投機的な投資方法

金やプラチナは同じ希少性由来の投資対象物ではありますが、通貨としての側面の有無や、市場規模、用途、価格変動の仕方など投資対象としては全くの別物です。

金は長年通貨として用いられてきたという歴史から、「有事に強い金」と言われるほど信用不安やインフレなど有事の際に強いという特徴があり、資産の保全という点で非常に優秀な守りの投資と言えます。

一方でプラチナは金と同様に全世界でその価値が認められてはいるものの、通貨として用いられてきた歴史がない事や、市場規模が小さいことなどから、価格変動が大きいという特徴があります。

そのため、金のように資産の保全という点では弱く、ハイリスクハイリターンの投機的な投資となりがちです。

よって資産を守るという点から考えると、金は所有してもプラチナはハイリスクが伴うため、保有しない方が良いと言うことができます。