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2018年2月6日

不動産投資をする上で気をつけるべき嘘と知っておくべき真実

不動産投資をする上で気をつけるべき嘘と知っておくべき真実_001
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大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

大石武@個人投資家・ファイナンシャルラボ代表

普段は個人投資家として活動しつつ、「日本人の金融リテラシーを向上させる」ことを使命として投資教育メディア『ファイナンシャルラボ』を運営しております。山口県下関市出身。

今現在、日本のいたるところで不動産投資セミナーが活発に行われています。

また、毎週のように不動産投資に関する書籍が出版されています。

これから不動産投資を勉強しようと考えている方や、今現在セミナーや書籍で実際に勉強されている方も多いのではないでしょうか。

しかし、実は不動産投資に関するノウハウはセミナーや書籍によってまるで違ってきます。

例えば、とあるセミナーでは「中古一棟アパートが良い、新築マンションはダメだ」と言われていたのに、別のセミナーでは「新築マンションが良い、中古一棟アパートはダメだ」と正反対のことが言われていたりするのが実態です。

一体どの情報を信じればいいのかが分からないという方も多いのではないでしょうか?

中でも特に気をつけなければならないのが、そんなセミナーや書籍の中でさも当然のように語られている「嘘」です。この「嘘」に惑わされて安易に不動産投資を初めてしまい大損をしてしまった方は後をたちません。

本記事では、一体どんな「嘘」に気をつけるべきなのか、そして実際には何が真実なのかについて大家目線で詳しく解説していきます。

不動産投資をする上で気をつけるべき7つの嘘

不動産投資セミナーに行ったり、書籍を読んだりすると、さも不動産投資が「低いリスクで大きなリターンが得られる」魅力的な投資に感じます。

なぜなら、そう思ってもらいやすいように話が展開されているためです。

しかし、不動産投資は「投資」の1つです。投資の世界に「100%」はありません。

また大きなリターンには必ず大きなリスクがつきものです。

そういった魅力的な話ほど、多くの嘘が混じっている可能性が高いと言えます。

「嘘」に騙されないためにも、まずは、不動産投資のセミナーや書籍などで必ずと言っていいほど言われる代表的な「嘘」を知っておきましょう。

利回りの嘘

利回りとは、投資額に対してどれくらいの割合の利益が得られるかを示した指標の1つです。

不動産投資における利回りとは、1年で購入した物件価格に対してどれくらいの利益が得られるかを指します。

つまり、簡単に言えば物件価格1,000万円に対して年間の家賃収入が100万円であれば、利回りは10%となります。

しかし、実際にはこんなシンプルに利回りの計算はできません。

なぜなら、実際は年間で得られた家賃収入の中から不動産の管理費用や、発生した修繕費用、修繕積立金、税金、火災保険料、士業への報酬などを毎年支払っていく必要があるためです。

この家賃収入から実際にかかったランニングコストを差し引いた実際の手取り額で計算した利回りのことを実質利回り(ネット利回り)と呼びます。

一方でそれらを差し引く前の利回りのことを表面利回り(グロス利回り)と呼びます。

不動産投資セミナーや不動産投資物件情報などでは「表面利回り」しか言われないことが多く、参加者や購入を検討している人の多くはあたかも「そんなに多く利益が得られるのか」と勘違いしてしまいます。

特に「利回り」としか書かれていないような情報に騙されないように注意しましょう。

「利回りは実質利回りで見る」というのが不動産投資の鉄則です。

「リスクが低い」の嘘

不動産投資セミナーや書籍などではよく、「不動産投資は株式投資やFX、海外積立など他の投資と比べてリスクが低いのでおすすめです」と他の投資と比べてリスクが低いと言われますが、これも正しくはありません。

たしかに他の投資に比べて考えなければならないリスクが限られているため、リスク管理がしやすく、現物資産なので資産価値が下がりにくいという特徴やメリットはありますが、「リスクが低い」ということには繋がりません。

投資それぞれに特徴とメリット、デメリットの違いはあっても、リスクはどの投資にも存在します。

それぞれに適したリスク対策をすることによってその投資のリスクを下げることはできても、そもそも株式投資のリスクと不動産投資のリスク、全く違う投資方法のリスクの高さを比べることはできません。

あたかも「不動産投資はリスクが低い投資」という謳い文句には注意しましょう。

リスクの高さや低さでやるかやらないかを判断するのではなく、投資それぞれの特徴やメリット、デメリットを考慮して「自分に合う投資かどうか?」で判断するようにしましょう。

キャッシュフローの嘘

不動産投資には2つのキャッシュポイントが存在します。1つ目が毎月入ってくる家賃収入(インカムゲイン)と、不動産を売却した際に得られる売却益(キャピタルゲイン)です。

例えば、次の2種類の不動産があった場合、みなさんはどちらの不動産を購入したいと思いますか?

  不動産A(中古アパート) 不動産B(新築マンション)
物件価格 2,500万円 2,500万円
初期費用 0円 100万円
キャッシュフロー(月) +1万円 -1万円
ローン完済後(35年) +420万円 -420万円

不動産Aの方が初期費用がかからず、毎月1万円のプラスになる一方で、不動産Bは初期費用として100万円かかったにもかかわらず、毎月1万円のマイナスになります。

つまり、毎月1万円を支払う必要があるということです。

35年ローン完済後には総額マイナス420万円にもなっています。

不動産セミナーの多くは不動産会社とタッグを組んでおり、売りたい物件が決まっていたりすることが多いため、目に見える初期費用とキャッシュフローだけを見せてものを語ることが多い傾向があります。

必然的に教わった人はそういう視点で物件を見定めるようになります。

しかし、大家目線で見ると、不動産投資で一番大きな利益はローン完済後の家賃収入(インカムゲイン)と、売却益(キャピタルゲイン)です。

そのため、初期費用とキャッシュフローだけではなく、資産性という判断基準が不動産投資において一番大切なのです。

資産性は中古よりも新築の方が圧倒的に高く、中古物件は修繕費用や、資産価値の下落幅も大きいため、次のようになります。

  不動産A(中古アパート) 不動産B(新築マンション)
物件価格 2,500万円 2,500万円
初期費用 0円 100万円
キャッシュフロー(月) +1万円 -1万円
ローン完済後(35年) +420万円 -420万円
売却価格 500万円 2,000万円
トータル損益 +920万円 +1,480万円

このように、不動産投資セミナーなどで言われている見かけのキャッシュフローや初期費用だけに振り回されるのではなく、資産性という3つ目の判断基準も持つことが大切です。

蛇足ですが、木造アパートは物件価格の安さと初期費用の安さ、キャッシュフローの高さの3拍子そろった物件ですが、木造であるためRC造のマンションと比べて資産性が低く、売却時期には建物自体の価値がなくなり、土地しか売却ができないケースが多いため、後々に発生する解体費用が払えない上に売却利益も当初よりも大きく減ってしまうなどの問題が発生しがちです。

そういった事態に陥らないためにも、資産性という判断基準は投資家として必ず持っておくべきです。

「不動産投資の正解」という嘘

不動産セミナーの運営会社や協賛企業などを調べてみると不動産会社自体が行なっているもセミナーであったり、マーケティング会社が不動産会社とタッグを組み行なっているものが多いことに気づきます。

不動産会社が関係するセミナーの多くは、すでに販売したい物件などが決まっています。

例えば、タッグを組む不動産会社が中古物件を専門に扱う不動産会社であれば、「不動産投資をやるなら新築ではなく、中古物件が一番」と言っているはずです。

一般的にどういった物件で不動産投資をすればいいのかは人によって違います。

中古物件、新築物件、それぞれに特徴とメリット、デメリットがあり、その中で自分のプランを達成するためにはどれが最適かを選ぶのが不動産投資の原則です。

極論を言えば、28歳の会社員と違い、お年寄りは銀行からのローンを組むことが難しくなります。

「この人にとっては不動産投資は適していない」という判断が最適である場合もあるわけです。

そのため、新築が良い、中古が良いとは一概に言えません。

それぞれに特徴、メリット、デメリットはあっても「これが正しい」という100%の正解はありません。

「中古物件こそがもっとも良い不動産投資なんです」とノウハウを押し付けてくるような不動産会社関連が主催するセミナーには気をつけましょう。

「不動産投資は節税になる」という嘘

不動産投資セミナーや書籍などでは、不動産投資をするメリットとして「不動産投資は節税になる」とよく語られます。

確かに最初の1年は、登録免許税や不動産取得税が使えるため、大きな節税につながりますし、相続税の節税対策としては大変大きな効果が見込めます。

しかしその他はあまり大きな節税が見込める訳ではありません。

「不動産投資をすると取得した最初の1年目の税金と相続税が安くなる」というのが正しい表現です。

一方で、不動産投資には、売却益を得てはじめてプラスになる場合があります。

つまり、それまでは、毎月のキャッシュフローはマイナスという場合です。

この場合には、損失が出るのでその分多少税金は安くすることは可能です。

しかし、これでは「キャッシュフローで損をすることが節税になる」という間違った視点で不動産投資に望んでしまう可能性があります。

不動産投資は投資による利益を得ることが目的であり、節税を目的に不動産投資を始めるのはあまりおすすめできません。

「節税だからやったほうがいいですよ」とやたらと節税を推してくる不動産投資セミナーなどには注意しましょう。

不動産投資の嘘の理解と土台となる知識を身につけよう

不動産投資セミナーや書籍では、自身の経験則や自分の販売したい商品に寄せた様々な情報操作が行われています。

その中で当然のように語られる「嘘」に惑わされないためにも、まずは参加するセミナーの主催者がどのような意図で開催しているのか、協賛企業はどういう物件を売っている業者なのか、主催側の目的をしっかりと見極めてから選ぶようにしましょう。

今回ご紹介したような「嘘」の存在を知らず、きちんと土台となる知識を持ってない状態で不動産会社に不動産投資の相談に行ってしまったり、不動産投資セミナーに行ってしまったりすると、不動産を購入するエンドユーザーであるみなさんがババを引くことになりかねないので注意しましょう。